【コラム】Vol.20 Chat noir 幸運の黒猫

猫に関するあれやこれや

Vol.20 Chat noir 幸運の黒猫

先月号の白猫さんに続き、今月は黒猫さんをフィーチャーしたいと思います。なにせ黒猫さんは毀誉褒貶。魔女の手先にされたり、幸運のシンボルになったり。これほど興味深い存在はなかなかありません。
艶やかな漆黒の衣を身にまとった猫さんは、天使か悪魔か。今月号は、2013年2月号の巻頭特集を加筆・抜粋してお届けいたします。

 

黒猫さんのこと。

神秘的なイメージがある黒猫さんですが、それはあくまでも人間が勝手に創り上げたイメージに過ぎません。実際の黒猫さんはどんな猫さんなのでしょうか。

●性格:フレンドリーで甘えん坊

友好的で、猫とも人とも気さくにつきあえる社交家といわれている黒猫さん。頭が良くて甘えん坊で争いを好まない、ともっぱらの評判です。黒猫に魅せられて創作活動を始めたという作家さんは「黒い仔はやさしいですし、穏やかでケンカが嫌いな仔が多いですね」。甘えるときも、こちらの事情を察して、忙しくない時を見計らってくれるそうです。

●遺伝:黒の遺伝子は劣性遺伝子

猫さんの毛色を決める遺伝子はたくさんあります。先月号で見たように、白の遺伝子は最強の遺伝子。有無を言わさず、すべてを真っ白く染めてしまいます。
これとは真逆に、「黒の遺伝子」は発現力の弱い劣性遺伝子。白やオレンジの遺伝子がいると、席を譲ってしまいます。遺伝子的には、黒猫さんは奇跡の仔なんです。

●強度:病気にタフ…かもしれない

遺伝子が劣勢で、生まれてくる個体が少ないのであれば、黒猫さんは数が減ってしまうはずなのに、実際はそんなことはありません。
実は、黒の遺伝子には、病気に対する抵抗力と関係があるという説があるんです。米国立衛生研究所のオブライエン博士は、25年にわたる研究の結果、黒の遺伝子は「人間の体内でHIVに対する抵抗を引き起こす遺伝子と同じグループに属する」ことを突き止めました。「黒の遺伝子は、猫になんらかの抵抗力を提供しているのではないか」とオブライエン博士は考えています。「ネコ科動物に黒毛が多いのは、ある種の感染因子を阻止する、なんらかの抵抗力を獲得したためかもしれない」。
遺伝子的に劣勢でありながら、黒猫さんがいなくならないのは、その抵抗力のためかもしれません。

●天使:愛しのエンジェルマーク

黒猫さんの中には、身体の一部分だけが白い仔がいます。この白い部分は「エンジェルマーク」と呼ばれ、天使の羽がふれたとか神様がさわったとかいわれています。そのせいでしょうか、エンジェルマークのある黒猫さんは、あの恐ろしい魔女狩りの際にも見逃してもらえたんだとか。
今も、エンジェルマークを見かけた人には幸運が訪れると言われています。

Photo by George_Miquilena

●招き猫:日本最古は黒招き

京都にある檀王法林寺(左京区)に伝わる招き猫は、寺社関連のモノとしては最古のものとされています。
同寺では。夜を守る主夜神尊を祀っていて、そのお使いは黒い猫。ですので、招き猫も黒い色をしているのです。

 

黒猫さんのハッピー縁起

「幸運の黒猫」と銘打ったからには、黒猫さんがどんなに縁起のいい仔として愛されてきたかをお伝えしなくてはなりません。洋の東西を問わず、黒猫の神秘は人々を魅了してきたのです。

●In Japan

日本では昔から黒猫さんを福猫として大切にしてきました。といっても、そのいわれや功徳(?)はさまざま。黒い色が魔除けに通じるため、厄除けとしての縁起を担いだとする説や、黒い猫を飼っていると商売がうまくいくとされた商売繁盛縁起が一般的でしょうか。上でご紹介したように、檀王法林寺の招き猫は、神の使いとされてきました。
黒猫縁起には、ほかに各地に言い伝えが残っていて、「見知らぬ黒猫が家に住みついたら幸運が舞い込む」「見知らぬ黒猫が家に入ってきたら幸運の兆し」「見知らぬ黒猫に道で出会うのは幸運の兆し」「黒猫の夢は幸福の前兆」と幸せの予感のオンパレードです。
さらには、恋煩いに効くとか労咳が治るという話もあって、肺を患っていた新選組の沖田総司は、この言い伝えを信じて黒猫を飼っていたといわれています。

●In British Islamd

英国やアイルランドなどのブリテン諸島でも、黒猫は吉兆です。「黒猫が住みついたら幸運がやってくる」とか「見知らぬ黒猫を見かけたら幸運」とか。「結婚祝いに黒猫を贈ると新婦が幸せになる」とも言われました。
アイルランドに伝わるケルト神話には、「ケット・シー(Cait Sith)という猫の妖精も登場します。二足歩行の上、人語を話す黒猫で、胸元には大きな白い模様がある姿で描かれることが多いようです。
犬の妖精「クー・シー」が外見も性格も売犬そのもので、その役割も「妖精の番人」であるのに比べ、ケット・シーは、魔法を操ったり、「猫の王」をいだく王国を築いたりして超人的。古代ケルト人は、黒猫を人智を超えた予言応力を持つとあがめていたようで、その畏怖の念がケット・シーを生み出したと考えられます。

●In Continent

一方、ヨーロッパ大陸でも、一部地域で黒猫を祝福していました。
南仏の一部では、黒猫を「魔法の猫」として、食事を与え、敬意をもって接する人には幸運がもたらされるとされていたそうです。
ドイツ・モーゼル地方ツェル村ではワインの醸造が盛んですが、猫好きの間で有名なのが「ツェラー シュワルツ カッツ(Zeller Schwarze Katz)」。ツェル村の黒い猫という意味です。ワイン商が樽から試飲しようとしたら、黒い猫が樽に飛び乗って邪魔をしてきたので、そのワインを買ったらおいしかったという話から、ワインを腐らせようとした悪魔を黒猫が追い払ったという話までいくつかの伝説が残っています。

 

記事協力 / 猫とも新聞
2021年5月22日更新

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