【コラム】Vol.26 猫さん大あくび

猫に関するあれやこれや

Vol.26 猫さん大あくび

季節が移り変わると、人でもなんとなくけだるさを感じます。気圧が少し変化して、疲れが出やすくなって…。お天気が良い日なんかは、ついついあくびばかり出てしまいます。
そこで、今月は、猫さんのあくびを探求していきましょう。2014年6月号(通巻48号)の巻頭特集を加筆・抜粋してお届けいたします。でも、やる気が出ないなぁ。ふわぁぁぁ~。はっ、いけませんね。気を引き締めて、さぁ、始めましょう。

 

飼い主さんはあくびを撮る

猫さんと暮らしはじめると、人は写真を撮り出します。これはもう致し方ありません。だって、猫さんは可愛いんですから。皆さんのデジカメ・パソコン・ケータイ・スマホの中は、猫さんの写真ばかりじゃないですか?
最初は寝顔やおすまし写真で満足していた飼い主さんが、そろそろなにか変わった写真が撮りたいなと思い始める頃にチャレンジするのがあくび写真です。
インターネットで「猫のあくび」の画像を検索すると、出るわ出るわ。ゴマンとあくび写真が見つかります。みんな、猫さんのあくびを撮りたい、撮ったら見てほしいのであります。
あくび写真を撮るためには、まずは猫さんをよく観察してどんなときにあくびをするのか知ること。寝起きにはほぼ必ずあくびをしますので、寝姿を撮りつつ、おきてあくびをする瞬間を待ちましょう。伸びが終わった後であくびをする仔も多いです。
あくびはパッと終わってしまうのではなく、「くわぁぁぁ」という感じで長く続くので、焦らずに。動画サイトのあくび動画で計測したところ、短いあくびで9/10秒、長いあくびで4秒くらいの時間はあります。
あとは何枚も撮って、いいあくび写真をゲットしてください。見事にあくびを捉えたら、編集部にも送ってくださいね~。

 

猫さんのあくびを分類する

仔猫の可愛いあくびもありますが、猫さんのあくびは得てして不細工になりがち。大別すると、6種類に分かれます。

 

♦全開:のどちんこまで見えそうな潔さ

Photo by P.Fernandes

 

♦目ぇ開いたまま:とってもブサイクになります

Photo by inger, big yawn

 

♦顔くしゃ:パーツが全部中央に寄ってます

Photo by Aw58

 

♦笑い顔:笑ってるわけではないですけど

Photo by Oscar Premium

 

♦寝たまま:幸せそうです ずぼらです

Photo by 森山貞希

 

♦伸び付:幸せそうです 猫になりたい

Photo by Clavecin

 

あくびから見えるもの

上の写真の仔のように、お口の中の上あごに黒い班がある仔が結構います。
あくびをしたときに見ることができますが、最初に発見したときは結構ギョッとするもので、インターネットの質問サイトでも「病気じゃないか」「ウチの仔だけ?」なんて質問がたくさん投稿されています。
けれど、大丈夫。模様です。
上あごの模様を見られるのは、飼い主さんだけの特権。なにせ、猫さん本人も知らないんですから。

一説には、上あごの模様は、肉球が黒い仔に多いんだとか。写真の仔は弊社猫ラグさんですが、彼もやっぱり肉球が黒いです。
この上あご模様、鼻紋(お鼻にある筋状の紋様)と同じで、個体認識に役立つそうです。

 

あくびうつりは信頼の証

猫とも新聞には、『猫飼いラプソディ』という長期連載漫画があります。作者のosamu氏によりますと、「猫のあくびって(人に)うつるよね」。
人同士の場合もあくびはうつりますよね。あくびっていうのは、脳の覚醒レベルが下がった時(つまり眠くなったり、ぼうっとした時なんか)、覚醒物質であるセロトニンやノルアドレナリンが発生させて脳を起こしてあげる作用です。
と同時に、「悲しい」から「泣く」、「うれしい」から「笑う」というように、ある感情に誘発されておこる『情動反応』のひとつでもあります。情動反応というのは、端から客観的に観察できる「感情を示す行動」のこと。あくびを見ると、そばにいる人は「眠いんだな」「退屈なんだな」と観察できます。
人間は、前頭葉が発達した動物ですので、共感能力にとっても優れています。
そこで、「つられ笑い」や「もらい泣き」が起こるように、あくびもうつってしますんです。
ここで、大事なことは「相手に共感していないとあくびはうつらない」ということ。駅のホームで知らない女性が泣いていても、もらい泣きには至らないのと同じです。

あれ?ということは、前頭葉のある動物だったら、あくびがうつる可能性もあるんでないかい?と思ったあなた。ご明察です。
サルでは、あくびがうつることが確認されています。ワンコさんも、ポルト大学(ポルトガル)の行動生物学者カリン・シルヴァ氏によって実験が行われ、人間と犬との間のあくび伝染性が確認されています。シルヴァ先生の実験では、あくびをしたのが飼い主の場合、伝染力は5倍に高まったんだとか。やっぱり、「共感」しないとうつらないということも確認できています。

では、猫さんの場合は?
残念ながらきちんとデータを集計した実験結果は見つかりませんでしたが、実体験として飼い主さんのあくびに「つられあくび」をする猫さんがいるという事実は多数確認されています。もちろん、両者に信頼関係があることが大前提。「つられあくび」は信頼の証なのです。

 

記事協力 / 猫とも新聞
2021年11月22日更新

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