【コラム】Vol.33 猫の進化 猫さんは歩み続ける<前篇>

猫に関するあれやこれや

Vol.33 猫の進化 猫さんは歩み続ける<前篇>

猫さんは、可愛い。すごく可愛い。あ~っ、可愛い。
でも、猫さんはなぜ可愛いのでしょう。はなっから可愛かったのでしょうか?
答えを先に言ってしまえば、「もともと可愛かったのに、さらに可愛く進化したから」です。どゆこと?
猫さんの進化の過程を前・後編にわけてご紹介しましょう。今月は2015年8月号(通巻62号)の巻頭特集を加筆・抜粋してお届けします。

 

 

動物は人と暮らすと変化する

人と暮らす動物は、猫さんだけではありません。ワンコも、豚さんも、牛さんも、金トトも、昔から人とともに歩んできました。
人と暮らすことで、動物は大きく変化します。
イノシシを家畜化することで生まれた豚さんは、武器であるキバが短くなり、らくさんお肉がとれるように銅が長くなりました。牛さんも、乳をたくさん出す乳牛や、身体にたっぷり美味しいお肉がつく肉牛へと、それぞれ変化を遂げています。
ワンコは、一般的にオオカミが進化してイエイヌ(Canis lupus familiaris:カニス・ルプス・ファミリアリス)となったといわれています。その後、狩りや牧羊やその他さまざまなお仕事に応じて、グレート・デーンになったり、チワワになったりしました。大きな犬種と小さな犬種の差も大きく、例えば、グレート・デーンとチワワでは、体長差は14.5倍、体重差は124倍です。
猫さんにだってたくさんの品種がありますが、大きなメインクーンと小さなシンガプーラを比べても、その体重差は8倍程度。祖先であるリビアヤマネコとその辺にいるキジトラさんを見比べても、そんなに変わりません。
狩りや牧羊などのさまざまなお仕事を任されて、それに合わせて姿を変えていったワンコと違って、ネズミを捕るだけなら代わる必要がありませんでしたし、たまにふらりとやってくる「半家畜」だったことも影響しているでしょう。
第一、猫さんはもともと可愛かったので、人が手を加えなくてもよかったのです。

リビアヤマネコ
Photo by Gurtuju

 

より可愛い「愛されキャラ」に

それでも、動物は、人と暮らし始めると変わらざるを得ません。同じ暮らすなら、なついてくれた方がうれしいですし、選べるのなら好みの柄の仔を選びますよね。そうやって、人が無意識のチョイスを繰り返してきた結果、猫さんも変わりました。
ヤマネコよりも身体が小さくなって、顔は丸く、目が大きくなりました。幼い仔猫時代の面影を、大人になってもより濃く残すようになったのです。
これは「幼体成熟(ネオテニー)」といって、読んで字のごとく幼いまま大人になること。
外見だけでなく、内面にも子猫気分を残したまま、猫さんは大人になります。「ふみふみ」するのは、ママのおっぱいを飲んでいたコドモも気分に戻っている証。
男の仔の場合は、去勢も関係してきます。
オスは、成長すると、骨格が逞しくなり、頬の厚みが増して顔ががっしりと大きくなります。これは、人でいえばヒゲが生えたり、声変わりしたりするのと同じ「第二次性徴」です。
第二次性徴が現れる前に去勢すると、逞しい骨格やがっしりしたアゴなど大人のオスみられる特長が現れなくなるのです。まさに永遠の仔猫。ピーターパンのような存在といえましょう。
猫さんは、長く人と暮らす間に、より可愛くなる道を歩んできたのです。

 

記事協力 / 猫とも新聞
2022年6月22日更新

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