【コラム】Vol.38 「猫は液体」説を検証する

猫に関するあれやこれや

Vol.38 「猫は液体」説を検証する

今年は、どの花も開花が早いですね。駆け足の春は、すぐに夏に取って代わられそうです。めまぐるしい季節の移り変わりに目が回りそう。
そういえば、木の周りをぐるぐる回ってバターになったトラの絵本がありましたが、ネコ科の動物は、液体っぽいのでしょうか。「猫は液体」説がイグノーベル賞を取りました。 今月は、2021年6月号(通巻132号)の巻頭特集から抜粋して、「猫は液体説」を検証します。画像をメインに抜粋しましたので、ご自身でご健勝ください。

 

 

イグノーベル賞を受賞した「猫は液体」説とは

「猫は液体説」に興味を示した一人に、フランスはパリのディドロ大学のマーク・アントワン・ファルダン氏がいます。流体力学や細胞力学を専門とするファルダン氏は、2013年ごろからインターネットに続々とアップロードされ始めた「猫は液体であると証明する証拠写真」にいたく関心を示して猫を流動学的に研究、2014年7月には、流動学協会の会報に「猫の流動学について(On the Rheology of Cats)」と題した論文を発表。これが評価されて、2017年、イグ・ノーベル賞の物理学賞を受賞しました。猫さんの柔軟性は、学会まで動かす、興味深い研究対象なのであります。
上の画像は、ファルダン氏が論文のために集めた〝証拠写真〟です。ファルダン氏は上記の写真を提示したうえで、「固体とは一定の体積と形を保つもの」で、「液体とは体積は一定であるものの形は容器に合わせて変化するもの」という定義に基づくならば、「猫は液体である」と論じました。猫さんは、もちろん固体ですが、グラスなどにも無理やり入り込んだり、箱やバケツの形に合わせて収縮・伸長できるため、「猫は液体の特性も持っている」と説明しています。
さらに、なにやら難しい計算式などを駆使(下写真)して、猫を流動体として物理的に分析。その結果、仔猫よりも大人猫の方が流動性が高いことを発見しました。
論文では、日本の「猫カフェ」にもふれ、「日本で最近行われた実験では、猫は孤立した液体系ではなく、その環境からストレスを転移させ、吸収できるものとして捉えるべきということが示唆された。実際に、日本には、ストレスを受けた顧客が猫さんに癒される猫カフェというものがある」と添えられています。
猫さんの流動性ばかりか、癒しの効果にまで気づくとは…。立派。

 

実験結果

う~ん。理詰めで説得されてしまいそう。ここは、実地で検証するに越したことはないでしょう。
そこで、いつもお世話になっている埼玉県東大宮の猫カフェ「猫の部屋」さんにご協力を仰ぐことにしました。猫の部屋さんなら、ちっこいのからおっきいのまでいろんな猫さんがいるうえ、しかも、みんながみんなフレンドリー。いろんなカタチやサイズの器を持ち込んで、そっと設置して放置しておけば、必ずや「猫は液体説」が立証できるに違いありません。
はてさて、どうなりますことやら。

 

まずは基本の「〇(まる)」。菓子鉢でまるくなります。

 

猫カフェの備品で「O(オー)」。

 

自分で蹴倒しちゃった籐かごには、倒しちゃった形に合わせて入ります。いよいよ液体的に本領発揮です。

 

そして、とうとう梅酒の瓶に入ってくれる仔が!そう、そう。編集部はこんな写真が撮りたかったんだよ~。ありがとう、ありがとう。もう感涙です。

 

そして、もう一匹、小さい方の梅酒瓶にトライする勇者が。実に見事に液状化しています。使用した5号の梅酒瓶は容量が4リットルですから、この仔の場合、全身が入るには容量8リットルの容器が必要だと推測されます。

 

記事協力 / 猫とも新聞
2023年4月22日更新

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