【コラム】Vol.17 猫さんの冬景色
Vol.17 猫さんの冬景色
朝、ふとんから出るのがつらい季節になると、猫さんはその魅力を増してきます。柔らかくて空気をたっぷり含む冬毛に着替えた猫さんは、ふわふわのモコモコ。いつもはどこにいるのかわからない仔も、この季節は人にぴったり寄り添ってくれます。人の方だって、猫に暖を求めて足のしびれをいつも以上にガマンしたりして…。
そこで、今月は、冬ならではの猫さんの幸せ風景を集めた2012年2月号(vol.20)の巻頭特集から「猫さんの冬景色」を抜粋・補足してご紹介します。
猫団子
寒い日にお互いの温もりを求めて狭いところに猫さんが重なり合う姿を、誰が呼んだか「猫団子」と称します。くっつき合って眠るのは、野生時代に砂漠やジャングルの狭い巣穴で暮らしていた頃の習性だとか、体がなにかに触れていると安心だからとか、いろんな説があります。理由はどうあれ、猫さんが重なり合って眠っている姿を見ているだけで癒されるのは事実。思わず『平和だなぁ』って呟きたくなる光景です。
ちなみに、写真は東大宮の猫カフェ「猫の部屋」での一コマですが、猫団子に敷かれているのはダウンジャケット。棚に入れてあったお客様の服を引っ張り出して占領してしまったんだそうです。やはり、素材がダウンだから暖かいんでしょうか。さすが猫さん、寝心地にもこだわります。持ち主の男性は「猫団子がほどけるまで帰れない」と実にうれしそうにしていました。
猫さん専用こたつ
すっかり冬の風物詩となったのが「猫さん専用こたつ」。飼い主のイメージとしては、猫さんがふとんの中から顔を出して寝そべってくれるのが理想ですが、いったん設置してしまうと中に入ったきり出てこず、猫さんと遊ぼうにも会うことすらできないことが多いという現実があります。今回は撮影用にふとんを捲った状態で設置してみました。設置している間に「待ち」が出るほど人気アイテムです。
猫鍋
最初に「ねこ鍋」が話題になったのは2007年。動画投稿サイト「ニコニコ動画」に岩手の女性から土鍋の中で丸くなって眠る猫の動画が投稿されたのがきっかけです。
当時は「猫をむりやり土鍋に入れたのでは」と虐待を疑う声も挙がって、猫が自分から入っていく様子を捉えた動画まで投稿しなければならない騒ぎとなりました。猫を知っている人なら考えられない騒ぎなんですが。
今では、猫カフェにもさり気なく鍋が置いてあるほど、ポピュラーとなりました。
抱っこ
何匹もの猫さんが塊になるのとは、またちょっと違う仲良し2匹で抱っこ♪ひとりじゃないってすばらしいなんて、らしくもない気持ちにさせてくれます。
ストーブ
編集長は子どもの頃、ストーブに近づきすぎてズボンを焦がしたことがあるそうです。ちなみに、その母も祖母も焦がしたとか。猫さんもギリギリまで近づく傾向があるので、かなり危険。くれぐれもご注意ください。
日なたぼっこ
おうちの中で一番気持ちよいところは猫さんに聞きましょう。ぽかぽかの日射しでまどろむ猫さんの姿は、いつみても至福の一言に尽きますね。日頃の憂さをすべて洗い流してくれる心のサプリメントです。
カンガルー猫
猫さんも寒くなって人肌恋しくなるとこんなこともしてくれます。一見幸せそうですが、電話が鳴ろうがトイレに行きたくなろうがガンとして動いてはいただけません。猫を飼うということは、日々是修行と思し召されい。
猫飼いさん冬の六箇条
寒さに強い猫さんですが、あまり動かなくなって水を飲まなくなるなど、冬ならではの行動が見られます。冬の猫さんに合わせた体調管理を心がけてあげましょう。
【第一条:お水をたくさん飲ませましょう!!】
猫さんに多い冬の病気といえば、なんといっても泌尿器系疾患。
もともとあまりお水を飲まない猫さんですが、冬場は冷たい水を嫌っていっそう水分を摂らなくなります。常温にもどした水を用意する、食事を水分量の多いものにするなど工夫してあげましょう。
【第二条:トイレはいつも清潔に!!】
清潔好きな猫さんは、トイレが汚いとおしっこを我慢しちゃうことも。トイレはこまめにキレイにしてあげてくださいね。
【第三条:たくさん遊んで肥満を予防!!】
暖かいお部屋でのんびり♪ゆったり♪していれば、お腹周りがふくよかになってしまうのは、あなたも猫さんも同じこと^-^;。体重管理はきちんとしましょう!
【第四条:鼻が乾くとツラいんです!!】
機密性の高い部屋で暖房を使うと気になるのが空気の乾燥。空気が乾燥すると喉や鼻の粘膜の働きが弱まりやすく、風邪のような症状の原因に。加湿器を使う、濡れタオルを干すなどしてお部屋の湿度を調節しましょう。
【第五条:ヤケドに注意!!】
暖房で怖いのが、近づきすぎてヤケドしちゃうこと。石油ストーブなどはもちろんですが、オイルヒーターやホットカーペットでも長いことジッとしていると低温ヤケドになることも。これを防ぐには、人が十分注意してあげるしかありません。
【第六条:一日で夏と冬を繰り返さない!!】
一日の温度変化には気をつけてあげて下さいね。昼間は暖房で暑いくらい、夜は季節通りの真冬の寒さ、では、猫さんでなくとも体調を崩してしまいます。
記事協力 / 猫とも新聞
2021年2月22日更新